ミラノ発 - スタジアムの喧騒でも選手たちの耳へ届くように唇で指を挟み、指笛を吹く、ジョヴァンニ・トラパットーニことイル・トラップは常に率直だった。ミラノの外れで過ごした幼少期とサッカーへの愛情が同氏のそのような性格を形作った。「私はピッチの緑とサッカーボールをとても愛している。どこか別のところに身を置くのは考えられなかったから監督になったのだ」
1987年、トラパットーニはインテルの監督に就任した。クザーノ・ミラニーノ出身の同氏は、アーネスト・ペレグリーニが望むものはたった一つ、ユニフォームの胸元を飾る優勝を表すエンブレムであることをこの上なく理解していた。トラップは持ち前の典型的とも言える実用的な考え、能力と情熱を発揮し仕事へと取り掛かった。1998-99シーズンの優勝は同時に新記録を意味していた。ブレーメ、マテウス、ベルゴミ、ベルティ、セレーナとディアスで構成されたインテル。獲得可能な勝点68ポイントのうち58ポイントを手にし、サン・シーロでマラドーナのナポリ相手にリーグ戦5試合を残し早々に優勝を決めたのである。それは歴史に刻まれた瞬間だった。
トラップがインテルで手にしたタイトルはそれだけには止まらない。同氏の指揮下、インテルは1989年にスーペルコッパ・イタリアーナ、1991年にはローマを決勝の2試合で下しUEFAカップを制覇。2013年までイタリア、ドイツ、ポルトガル、オーストリアのリーグ、またいイタリア及びアイルランド代表で監督を務めあ。どこで指揮を取ろうが、彼が伝説であり続けることに変わりはなかった。
今日、ジョヴァンニ・トラパットーニが盛大に祝うべき80歳の誕生日を迎えた。FCインテルナツィオナーレ・ミラノとネラッズーリファミリー一同からトラップに心からの祝意を表する。
English version Versión Española Versi Bahasa Indonesia Versione Italiana
