[ミラノ] 1991年3月10日、当時のインテルのカリスマ性に満ちたリーダー、ローター・マテウスがユヴェントス戦キックオフ前に“ジュゼッペ・メアッツァ”スタジアムでバロンドールを掲げ、受賞の喜びをスタンドのインテリスタと分かち合うのだった。
その前の年のワールドカップでドイツ代表の主将を務めてチームを世界王者の座に導き、その同じ年の数ヶ月後にはインテルの一員としてUEFAカップ優勝に貢献したマテウスは、その日のユヴェントス戦でもネラッズーリを勝利に牽引した。自身が右足を振り切って強烈なミドルシュートを放ち、先制点を挙げた。インテル史上で最も愛された背番号10のひとりであったマテウスは、サッカー選手であれば誰もが夢見るバロンドールに相応しいことをその日も世界に見せつけたのだ。
怯むことを知らない勇敢なヒーロー、マテウスはバロンドールの歴史で始めて受賞に輝いたインテル選手である。23年前の3月10日だったが、つい昨日の出来事のような気がするのが不思議だ。
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