[ミラノ] インテル下部組織の練習施設“ジャチント・ファッケッティ”センターを訪問したエリック・トヒル会長は“Sky”の取材に応じ、インタビュアーのシルヴィア・ヴァッリーニの質問に答えながら次のように述べた。
育成部門のスタッフと会ってみた印象はいかがですか? また、ユースに関して最も重要と思う点は何でしょうか?
「今日、下部組織のコーチ陣に言ったことは、良い選手を育成する責任を持った彼らはインテルの英雄であるということです。インテルには優れたスカウトもいまして、彼らのおかげもあって有能なタレントを連れてくることが可能になっています。選手たちには、しっかりとした精神と規律がなければ、才能があってもカンピオーネになることはできないと言いました。サッカーの世界は大金が動いていますし、すぐに巨額を稼ぐことが可能です。お金ばかりにとられて、2〜3年間ピッチで活躍して消えていく選手がいますが、しっかりとした監督がいてクラブとしての組織力が充実していれば、良い若手を育てていくことが可能だと確信しています。インテルにはハビエル・サネッティという最高の手本になる選手もいますしね。現時点で、ここの下部組織はすでにイタリアとヨーロッパで最も優れている育成部門のひとつですが、私の願いは世界でトップのうちに入るようになってくれることです。ただ、今すぐにというわけではないですが。まず何よりもインテルの経済面に集中して、その次はチームに手を加えて、引き続き下部組織に携わっていきたいと思っています」
イタリアでは、若手では勝てないと思う人が多いですが、どう反論しますか?
「私はその意見に賛成できません。ピッチには11人の選手が上がるのです。チームにスター選手がいるのは良いとしても、11人のスターがいるわけはないのです。スター選手と若手選手のコンビネーションが良いチームになるのだと思っています。すべての勝者の構造を分析すると、どのチームも若いタレントの存在が共通点になっていると思いますよ」
すでにお気に入りの若手で、インテルでプレーさせたい選手はいますか?
「バルディやエムバイェが気に入ってます。クラブと監督の判断にもよりますが、ある日インテルに復帰してプレーしてくれることが願いです」