[ピアトラ・ネアムツ(ルーマニア)] アンドレア・ストラマッチョーニ率いるネラッズーリは、理想的な形でヨーロッパリーグのプレーオフをスタートさせた。FCヴァスルイとの初めての対決。“チェフラウ”スタジアムで、前半にカンビアッソが先制ゴール、後半にパラシオのゴールで追加点。インテルは敵地で0-2の完勝を手にした。
前半:ピアトラ・ネアムツ市の“チェフラウ”スタジアムでのUEFAヨーロッパリーグ2012-13プレーオフ、ファーストレグ。ストラマッチョーニ監督は、ゴールマウスにケガで戦線離脱しているハンダノヴィッチに代わりにカステッラッツィを据え、DFラインは右サイドにマイコン、左サイドにサネッティ、中央にシルベストレとラノッキアで構成。中盤にはカンビアッソ、グアリン、ムディンガイ、前線はミリートのワントップ、トップ下にスナイデルとパラシオという布陣でヴァスルイ戦に臨んだ。コウチーニョ、長友はベンチスタートとなった。今日はカピターノ・サネッティにとって特別なゲーム。この日のゲームでインテルの公式戦出場、800試合を達成した。彼は、『800試合出場、800の愛の物語』と書かれたキャプテンマークを付けてプレーした。
ゲーム開始早々からインテルのペース。パラシオとスナイデルが相手陣内に切り込み、中盤のフィルターも機能して攻守のバランスの良さを見せたインテル。マイコンとグアリンが積極的に攻撃を仕掛ける展開。インテルの激しさとスピードが目立つゲームとなった。一方、ヴァスルイはサンマルテアンとニクラエの2トップがインテル陣内への攻撃を仕掛けた。
19分、ムディンガイが筋肉系故障でピッチを離れる。ストラマッチョーニ監督は、ムディンガイに代えて長友をピッチに投入した。28分にはパラシオがエリア外からのミドルシュートを打つがヴァスルイGK、コマンにキャッチされる。
23分にインテルが先制ゴール! スナイデルのコーナーキックをエンドイがクリアしたが、そのボールがカンビアッソの前にこぼれ、それをカンビアッソが左足のボレーで決めてインテルが先制。
先制点を奪った後もインテルは攻撃の手を緩めない。28分にはパラシオがミドルシュートを放つが、コマンがキャッチ。34分には、スナイデルのミドルシュートがパラシオの前にこぼれたが、納得のいかないオフサイドの判定で追加点のチャンスを逸する。さらに、40分には、グアリンがシュートを打つが、バレーラがコーナーキックに逃げる。
ヴァスルイがインテルの波状攻撃を必死に防ぐというゲーム展開。前半の45分間、インテルにとって危険な場面は2つ。ニクラエのシュートと40分のエンドイのシュート。40分、アンタルのパスを受けたエンドイが強烈な左足シュートを放ったが、カステッラッツィの辛うじてボールを弾き出し、コーナーに逃げた。ハンダノヴィッチ不在のハンディを感じさせないカステッラッツィのプレーだった。前半終了にかけてインテルのペースはやや落ちたが、ロスタイムに入って、長友のクロスをパラシオが右足でシュートを打つが、ボールはポストを叩いて追加点はならず。前半はインテルが0-1でリードして終了。
後半:ハーフタイム時にヴァスルイは交代が1人、インテルは交代なし。後半開始早々から、ヴァスルイはアンタルを中心に積極的な攻撃を仕掛けた。12分にグアリンのミドルシュート。カーブをかけたシュートでゴールを狙うが、ボールはわずかに枠を外れた。インテルの攻撃はそれだけ。それ以外は、完全にヴァスルイのリズムでゲームは進行した。ヴァスルイは特に右サイドからの攻撃でインテルを悩ませた。18分、エンドイのミドルシュートはクロスバーの上に外れた。さらに20分、グアリンのファウルでヴァスルイにフリーキック。サンマルテアンのフリーキックにハラランブスが合わせるが、オフサイドと判定された。そして、23分には、ヴァルガの左足のシュートがゴール前を横切る形となったが、ボールに詰める選手がいなかったことでインテルは救われた。さらに25分、ハラランブスのシュートはクロスバーの上にわずかに外れた。
一方的に押される展開の中、28分、インテルに追加点が生まれる。スナイデルを起点としたカウンターアタック。スナイデルのパスを受けたパラシオが右足でファーサイドにシュートを決めて追加点を奪った。
31分にはグアリンがシュートを打つが、コマンがキャッチ。37分には途中交代で入ったコウチーニョがパラシオとのワンツーで抜け出してシュートを打つが相手GKの正面を突き、追加点ならず。
39分にはカステッラツィの素晴らしいセーブ。スブルレアのヘディングシュート(明らかにオフサイドポジションだったが)を辛うじてクロスバーの上に弾き出し、失点を防ぐ。3分間のロスタイムの後、主審は試合終了の笛を吹いた。
カンビアッソとパラシオのゴールでインテルはアウェーでの貴重な0-2の勝利をモノにした。ヴァスルイとのプレーオフ、“メアッツァ”でのセカンドレグは8月30日に予定されている。
FCヴァスルイ対インテル 0−2
得点者:前半23分 カンビアッソ、後半28分 パラシオ
FCヴァスルイ:1 コマン;20 ミラノフ、5 チェレバン(後半30分、16 カウエ)、33 ハラランブス、23 サラゲアヌ;8
アンタル、3 バレーラ、18 サンマルテアン、78 エンドイ;10 スタンチュ(後半1分、40 ヴァルガ);29 ニクラエ(後半16分、9
スブルレア)
控え選手:89 ストラトン、17 ゲオルギウ、30 コスティン、67 コルドス
監督:マリウス・スムディカ
インテル:12 カステッラッツィ;13 マイコン、6 シルベストレ、23 ラノッキア、4 サネッティ;19 カンビアッソ、14
グアリン、16 ムディンガイ(前半21分、55 長友);10 スナイデル(後半37分、40 フアン・ジェズス)、8 パラシオ;22
ミリート(後半28分、7 コウチーニョ)
控え選手:27 ベレツ、25 サムエル、42 ジョナタン、88 リヴァヤ
監督:アンドレア・ストラマッチョーニ
主審:バス・ネイハイス氏(オランダ)
警告:後半27分 マイコン、31分 コウチーニョ、46分 ヴァルガ
ロスタイム:前半1分、後半3分