ラニエリ:「楽なシーズンではないが、我々はギブアップしない」

「これが最悪の時期だというのは明らかだが、このチームは諦めることなく戦い続ける」

[ミラノ] スコアレスドローで終わったインテル対アタランタ戦終了後、クラウディオ・ラニエリ監督は"Sky Sport"局のマイクを前にこうコメントした。「落胆していないですよ。良い結果を出したい気持ちがあって、それが出来ないというのはあります。でも、だからといって諦めませんよ。モラッティ会長はハーフタイムにロッカールームに来て、励ましてくれました。これが楽なシーズンではないということは、誰が見ても明らかです。しかし、選手たちには何も文句ありませんね。守備を固めてカウンターを狙ってくるアタランタ相手に、我々は火曜日のチャンピオンズリーグ戦の疲れも引きずって臨むことになるのは分かっていました。PKを止められたのは痛かったですね。何はともあれ、これがスポーツですよ。勝つこともあれば、負けることもあれば、引き分けの時だってある。我々はとにかく、ギブアップしません」

「今日の試合で引き分けたことが残念なのは確かでが、我々は今後も1試合1試合をこなすようにしていきます。3位の可能性とかを口にするのは、ファンに対する尊重の意味も含めて避けるようにしましょう。これまで、色々と大きなことを言いすぎて来たのです。プロ意識を高く持って、団結して物事を進めるようにしましょう。フォルランは出場を拒否したって?私は戦術的な理由に基づいて、采配を執ったのです。ここ数日間、ディエゴとはお互いのサッカー論について話し合ってました」

「苦戦しながらも、我々はチャンスを作っているのです。それを生かせないというのはありますが、もっと積極的にいく必要があるのかも知れませんね。難しいシーズンだということは分かっていますが、チームはちっとも譲るつもりはないですよ。みんな必死に戦っているし、私はこのチームの監督を務めるのを誇りに思っています。選手たちは真剣に練習に励んでいるのですが、見ての通り、試合となると思い通りに行かないのです。これが最悪の時期だというのは明らかですが、だからといってすべてを投げ出して家に帰ることは出来ませんからね」

インテルが苦戦しているのはクラブの1月の補強計画も影響しているのか?と聞かれたラニエリは、「1月にクラブが何をやったか、何をやらなかったかという話をするのは無意味です」と答えた。「とにかく、戦力はこれなのです。このメンバーから出来る限りのベストを引き出すのが、監督の仕事なのです。チア—ゴ・モッタ?会長に毎日電話して『移籍させてださい』と頼み続ける選手を引き止めるわけにはいきません。強制的に残留させることも出来なかったのかって?そういう展開になると逆効果が発生するのは、ナポリ戦で明らかになりましたよね……… 」

国営放送ラジオ局"Radio Rai"の取材で、ラニエリはこう述べた。「我々は勝つように努力しました。後半は、先日のチャンピオンズリーグ戦の疲れが出ることを予想していたので、特に前半で得点を狙っていたのです。だからこそ、PKを決められなかったのは残念ですね。ファンが支えてくれたのは嬉しかったです。変な期待を持たせるようにすることなく、1ゲーム1ゲームを念入りに準備して、全力で毎試合に臨みたいと思います。それで、どこまで行けるか見ることにしましょう」

引き続き、指揮官は"Mediaset"局のインタビューでこう付け加えた。「PKを止められた場面も、何もかもうまく行かない今シーズンの象徴だと思いますね。我々は全体的にもっと積極的に、もっと素速くプレーする必要がありました。トライはしましたけどね。フォルラン?途中出場を拒否したわけではないですよ。ある動きをしてくれと頼んだら、それをやる自信がないと答えたのです。どんなことをしろと頼んだのかって?スタジアムの階段を走って登ることですよ………(笑)」

「私は40年以上サッカーの世界で暮らしていますが、このインテルのように、これだけネガティブなシーズンなのにめげないクラブ、チーム、スタッフに出会ったことはないです。私はもちろん悔しさを感じていますが、気持ちは至って平静ですし、1センチたりとも後ろに引き下がるつもりはないです。外からは分からないことですが、チャンピオンズリーグ敗退の翌日にしても、選手たちはみんなやる気満々で練習場に集合しました。私がやってきた他のチームでは、こういう場合はとんでもない言い訳を並べて欠場する選手がいましたからね」

「今後のインテルのプロジェクトに、私も含まれているのかって?現時点では、間違いなくそうですよ。これからの方針や補強について話したりしています。もちろん、サッカーでは何が起きてもおかしくないですが、私と会長の関係は至って率直でフランクですよ。チームが勝っている時に、みんなニコニコして仲良さそうにするのは簡単なことです。でも、インテルでは今みたいに不振の時期でも、会長、フロント、選手がしっかりとやるべきことをやって、我々はみんな一緒に良い方向に進んでいくようにしているのです」

広報部



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