[ミラノ] インテルはアタランタ相手に得点を奪えず、0-0の引き分けに甘んじる形となった。チャンピオンズリーグ敗退からの初めてのゲーム、インテルとしては、この試合に勝って士気を高めたかったはずなのだが、結果は消化不良の引き分けに終わった。インテルにとって悔しいのは、PKをミリートが決められなかったこと。後半、マッシモ・モラッティ会長はロッカールームゾーンでチームを応援。選手は必死にゴールを目指して戦ったが、良い結果には結びつかなかった。インテルはこの日の引き分けで勝ち点1を獲得。総勝ち点を41ポイントにした。
前半:スナイデルとスタンコヴィッチをケガで欠くラニエリ監督は、ポーリ、カンビアッソのダブルボランチ、右サイドにカンビアッソ、左サイドにオビという形で中盤を形成。キヴがまだ不十分と言うことで、DFラインの右サイドはマイコン、左サイドバックには長友を起用。センターバックはサムエルとルシオで構成。2トップはミリートとパッツィーニのコンビが先発、フォルランはベンチスタートとなった。
3分にインテルにチャンス。エリア周辺でフリーになったカンビアッソが左足でのミドルシュートを試みるが、シュートは枠をわずかに外れた。その後、サネッティ、ミリート、ルシオなどが連続してアタランタ陣内深いゾーンに攻め込むが、仲間のフォローはなく、得点には結びつかず。逆に15分にはアタランタにチャンス。モラレスからゴール前のカロッツアに決定的なパスが出たと思われたが、マイコンがボールをインターセプトしてインテルはピンチを逃れた。
そして、23分、インテルにPKが与えられる。コーナーキックに中で競ったパッツィーニがベッリーニに引っ張られて倒れ、主審のガーヴァ氏はPKスポットを指示。ミリートはGKの左隅をグラウンダーで狙ったが、コンシーリはコースを読み切り、これをキャッチ。インテルにとっては本当に惜しいチャンスだった。
PKをセーブされた1分後、ハイクロスにサムエルが対応、ヘッドでボールをゴールラインに叩きつけたが、これもまたコンシーリにキャッチされる。一方的に攻めまくるインテル。26分には、オビが左足のミドルシュートを放つが、ボールは枠を外れる。
30分にカロッツァがクロス気味のシュートを放つが、ジュリオ・セザルが簡単にキャッチ。その直後、マイコンが右サイドを突破、パッツィーニにクロスをフィードするが、コンシーリがボールをキャッチ。37分には、ライモンディが個人技でインテルDFラインを突破、だが、シュートはクロスバーの上に外れた。そして、前半終了間際、この日、当たっているGK、コンシーリはパッツィーニの右足のシュートを鮮やかにセーブ、アタランタを救った。前半は0-0で終了。
後半:ハーフタイムでのメンバー交代はなし。前半に比べゆったりとしたリズムでゲームはスタートした。そんな中、6分、カンビアッソがドリブルで中央突破を図った。マンフレディーニは体を投げ出してブロックに入ったが、倒れた。そして、地面に横たわった体がカンビアッソの動きの邪魔をしてカンビアッソはエリア周辺で倒れた。この一連の動きに対して、主審が笛を吹くことはなかった。インテルにとっては悔しい判定だった。当たりに当たるコンシーリは、12分にも、インテルの前に大きく立ちはだかった。先ずはポーリの正面からのミドルシュートを見事なパンチングで防いだ。そして、こぼれたボールからのクロスボールにサネッティがヘッドで合わせたが、これも、コンシーリが確実にキャッチした。
後半はアタランタも積極的に攻め、何度かチャンスを作り出した。16分にはモラレスがマイコンをドリブルでかわし、中にクロスをフィード。スチェロットが中に詰めたがわずかに及ばなかった。さらに、その1分後、ベッリーニのクロスにガッビアディーニ(後半の9分にマリルンゴに代わって入っていた)がヘッドで合わせたが、ジュリオ・セザルのアクロバチックなセービングがインテルを救う形となった。19分にはサネッティの個人技の妙。ハーフウェーライン手前から相手エリア周辺までドリブルで突破、左サイドのサラテ(後半18分にミリートに代わって入っていた)にパス。サラテは中に切り込んで右足でのシュートを試みたが、アタランタDFはこれを完璧にブロック。ボールが前にいたサネッティにこぼれた時点でオフサイド。インテルは惜しいチャンスを逸した。25分には、エリアのわずか外側で、サラテがライモンディに倒されるが、主審はファウルと見なさずプレーオンを指示した。
34分にはアタランタの選手がレフェリーに激しい抗議で詰め寄るというシーンもあった。ガッビアディーニがルシオをかわした瞬間に、ルシオの足がガッビアディーニに引っかかったのではとPKを要求したが主審はその要望に耳を貸さなかった。39分にはアタランタにゴールチャンス。クロスボールをジュリオ・セザルがパンチングで防いだが、こぼれたボールがファーサイドにいたフェレイラ・ピント(後半32分にカロッツァに代わって入っていた)の足下に。ピントは振り向きざまにシュートを打ったが、ジュリオ・セザルが確実にキャッチした。そして、ロスタイムに入った46分、右サイドを抜け出たスチェロットがゴール前にクロスをフィード。そこにガッビアディーニが飛び込んだが、わずかに及ばず。ボールはゴールの前を横切る形となった。その1分後、マイコンがゴールに迫るが、アタランタDF陣は突破を許さなかった。5分間のロスタイムの後、主審は試合終了の笛を吹いた。インテル対アタランタ戦はゴールレスドローに終わった。
インテル対アタランタ 0ー0
インテル:1 ジュリオ・セザル;13 マイコン、6 ルシオ、25 サムエル、55 長友;4 サネッティ、18 ポーリ(後半32分、30 カスタイニョス)、19 カンビアッソ、20 オビ(後半21分、37 ファラオーニ);22 ミリート(後半18分、28 サラテ)、7 パッツィーニ
控え選手:12 カステッラッツィ、23 ラノッキア、17 パロンボ、9 フォルラン
監督:クラウディオ・ラニエリ
アタランタ:47 コンシーリ;77 ライモンディ、32 フェーリ、5 マンフレディーニ、6 ベッリーニ(後半41分、2 ステンダルド);7 スチェロット、21 チガリーニ、17 カルモーナ、11 モラレス;18 カロッツァ(後半32分、79 フェレイラ・ピント)、89 マリルンゴ(後半9分、28 ガッビアディーニ)
控え選手:78 フレッツォリーニ、10 ボナヴェントゥーラ、44 カッツォラ、90 ティリボッキ
監督:ステーファノ・コラントゥオーノ
主審:ガブリエレ・ガーヴァ(コネリアーノ・ヴェネト)
警告:前半23分 ベッリーニ、32分 チガリーニ、後半15分 ルシオ、30分 モラレス、40分 サムエル、41分 カルモーナ
ロスタイム:前半1分、後半5分
観客:38,619人
広報部