[アッピアーノ・ジェンティーレ] ディエゴ・ミリートは"Sky Sport"局の独占インタビューに応じ、インテルの現状と3月13日のチャンピオンズリーグ・マルセイユ戦に向けての心境を語った。
ミリートの完全一問一答は下記の通り(聞き手:アンドレア・パヴェンティ)。
カターニア戦の後半からインテルの新しいシーズンが始まったと言えるのでしょうか?それとも、そう言い切るのはまだ早いのでしょうか?
「試合終了後にも言いましたが、カターニア戦の後半が再出発の起点であることが願いですね。あの試合で、僕らは勇気とプライドを見せました。おかげで『僕らは生きてるんだ!』と感じましたね。ハーフタイムで2点ビハインドだったにも関わらず、チームは意地を見せてドローに持ち込んだのです。続いて、キエーヴォに勝ったことはさらなる自信をもたらしてくれましたね」
確かに、キエーヴォ戦のインテルは違うように見えました。ネガティブな時期ですが、流れを変える時が来たのでしょうか?
「間違いなくネガティブな時期なので、僕らは何としてでもこの状況を覆したいという気持ちでいっぱいです。チーム内で話し合って、ベストを引き出すように努力しているのです。ヴェローナでは非常に良い試合をやって、簡単ではない勝利を手にしたのです。これは、今後のための勇気と自信をもたらしてくれる重要なことだと思います」
カターニア戦のハーフタイムでジュリオ・セザルがロッカールームでチームに檄を飛ばしたことが話題になりましたが、あれにはみんな驚いたのでしょうか?
「いや、驚きではなかったですね。あの時はジュリオが声を出したけど、別の選手が同じことをしてもおかしくなかったです。僕らは常に団結しているチームですからね。ジュリオはあの時、感じていることを素直にチームメートに伝えたのです。僕らは確かに、彼の言葉に刺激されました。その後、ドローに持ち込めたのです。僕らはマルセイユ戦でも巻き返して、ファーストレグの結果を逆転してチャンピオンズリーグ準々決勝に進出することを願っています」
カターニア戦のハーフタイムでジュリオ・セザルが言ったことで、何が一番大事だったと思いますか?
「彼はとにかく、はっきりとしたことを言いました。ホームでのあの試合を落とすなんて許されないことだし、何としてでも後半で結果を変えるようにしないといけないんだ、とね。チームは全員、もっと努力しなくてはいけない、と言ったのです。僕らはピッチに戻って、最後まで一丸となって戦いました。少しは運に助けられたというのもありますが、勇気を出してドローに追い付いたのです」
冬休み前後の連勝で大活躍したミリートが調子を上げている今、インテルは立ち直っていっている様子です。これは偶然なのでしょうか?それとも、インテルには"ミリート依存症"があるのでしょうか?
「いや、正直言ってそれはないと思いますね。僕らはチームなんだし、7連勝にしても、みんな一緒で得たものです。"ミリート依存症”ではないと思いますよ」
あなたはエステバン・カンビアッソとハビエル・サネッティと親しいようですが、彼らは今シーズンのこれまで、どれだけ辛い思いをしてきたのでしょうか?特に話し合ったこととかありますか?
「彼らに言うべきことは何もないですね。経験豊富のベテラン選手ですから。みんなと同じに、いや、誰よりも今の状況に苦しんでいます。ここにきて特に辛いというのはあるのかも知れませんが、彼らはこういった状況を乗り切るための経験とノウハウを持った、素晴らしいカンピオーネです。それでも、本当ではないことが言われるのはやっぱり嫌ですよね。2人を良く知る者は、彼らがどれだけいつも一生懸命練習に打ち込んでいるか、このクラブにどれだけ大きく貢献した重要な存在なのかが分かるはずです」
キエーヴォ戦でのあなたのゴールは、サネッティからのアシストでしたし、得点後に真っ先に駆け寄ってきたのがカンビアッソでしたね。
「彼らとは友だちですから、僕が決めるととても喜んでくれますよ。あの時の僕は誰よりも、素晴らしいアシストを出してくれたプピと喜びを分かち合いたい気持ちでしたね」
あなたたち選手にとって、クラウディオ・ラニエリ監督が涙を流したことはどんな意味を持つのでしょうか?
「とても大きな意味がありますね。僕はピッチでは気がつかなかったので、後で知りました。みんなで苦しんで、みんなで解決しようと努力しているこの状況を、何とか変えたいと思う男の気持ちが表れていたのだと思います。正直言ってちょっと意外でしたが、普通のことだと思いますよ。僕らはみんな監督と一体しています。みんなが一体となっていて、この状況から脱出するためにみんなで努力しているのです」
選手も、やっぱりこの状況の重圧を感じているわけですよね?
「勝てない時はいつだって厳しいですよ。不安と焦りが出ますからね。幸いにも、待ちに待った勝利が金曜日にやって来たのです。落ち着きを取り戻して、自信を持ってマルセイユ戦に臨めます」
この苦難の時期で、何か強力な刺激が必要だと感じたことはありますか?そういう時、自分たちでその刺激を見出すようにしないといけないのでしょうか?
「刺激になる唯一のことは、毎日の練習に打ち込むことです。常に向上することを目標にね。監督だって、そう言っています。それに、これまでは正直言ってアンラッキーだったこともありましたしね。そのうちに、再び勝てるようになると信じていましたよ。現に、キエーヴォ戦はチームは良いプレーを見せて、最高の勝利を手にしました。みんな満足ですし、さらなる栄光を味わえることが願いですよ」
カンピオナートでの3位というのは、まだ可能性のある目標なのでしょうか?
「正直言って、僕らが今やらなくてはいけないことは、1試合1試合に集中していくことです。3位はまだまだ遠いですが、達成出来たら非常に大きな成果になるでしょうね。インテルにとってとても大事な目標ですが、さっきも言った通り、1試合1試合をこなしていくしかないのです。明後日はマルセイユ相手の大切なチャンピオンズリーグ戦があるので、ファーストレグの結果を逆転して勝ち進めるのが願いです。その後は、毎週のカンピオナートで勝つように頑張って、どこまで行けるか様子を見ていきましょう」
チーム内での約束事とかあるのですか?例えば、ある目標を達成するために一段と団結していこうとか………?
「実のところ、僕らは常に団結していますからね。どんなに苦しい時でも、団結が乱れたことはないです。むしろ、一層と一丸になることを心がけてきました。これまで、このチームはその団結の良さを何度も見せましたが、今回だってそうですよ。約束事なんてないです。常にベストを尽くそうと頑張るだけですね。それがうまくいく時もあれば、うまくいかない時もある。いずれにせよ、チームは監督を含めて一体となっているし、勝利を収めるために全力を尽くしています」
あなたはマッシモ・モラッティ会長とも良好の関係ですが、ここのところの会長の心境はどうなんでしょうかね?
「間違いなく、現状を受けて少し寂しい気持ちだと思いますよ。会長はインテリスタ心が強いし、僕らみんなと同じに悔しいのです。今の状態について話したこともありますが、彼は常にチームを全面的に信頼していると言ってくれました。僕らは会長のためにもピッチでベストを尽くすようにしているのですよ。本当に偉大な会長なので、僕らは今まで以上の喜びを彼に与えたいのです」
火曜日のマルセイユ戦次第で、インテルは今季チャンピオンズリーグで活躍し続ける可能性が開くわけですよね。
「僕らはそうしたいと思っています。チャンピオンズリーグは別次元のトーナメントです。マルセイユを倒して勝ち進めば、インテルは欧州ベスト8入りを果たすわけですからね。火曜日のゲームは本当にものすごく大事なので、何としてでも良い結果を出したいです。この時点を越えたら、このチームは勢いに乗って勝ち上がれるというのは立証済みのことですから」
マルセイユを倒せるという自信はどこから来るべきなのでしょうか?
「僕らは逆転することは可能だと確信しています。ファーストレグは良いゲームをやったし、決して負けるような試合ではありませんでした。サン・シーロのファンが支えてくれれば、僕らは勝てるんだと信じていますよ」
広報部