[ミラノ] 「僕にとって素晴らしい時です。このクラブの一員であることを誇りに感じていますし、とても嬉しいです。大きな感動を覚える中で、この長年間支え続けてくれた人たちにここにいて欲しかったというのはありますが、遠く離れてても喜んでくれていることと思います」。ミラノ中心街の“Pirelli”フラッグシップストアでの入団会見に臨んだエルナネスは嬉しさをこう語った。
「インテルから声がかかった時、自分のキャリアにとって大きなステップであると思い、すぐに引き受けたい気持ちを感じました。ただ、交渉の席に着く全員が合意に達して、自分だけでなくてみんなにとって円満な展開になることが重要だったのです。誰もが満足するようになってこそ、僕は喜んで移籍に踏み切るつもりでした。インテルのような歴史と伝統を誇るチーム、イタリアと世界のサッカーでこれだけ重厚な存在であるクラブが僕を望んでいる、というのが決め手になりました。でも、全員の為になることを願っていたのです」
「我々は良い結果を出すことができると確信しています。チームが大きなクオリティを持っていることをすでに目にしていますし、インテルを選んだことを本当に誇りに感じていますよ。このチームは近いうちに再び勝つようになることを信じています。ここには偉大な監督がいるというのも、インテルを選ぶにあたって大きなポイントになりました。僕はマッザーリ監督の下で選手としてさらに成長できると思っています。僕に対する期待が大きいのは分かっていますが、自分のサッカーをやってみせる準備はできています。今は自分にとって、人間としても選手としても最高の時です。僕は勝利に飢えていますが、このクラブ全体が改めて勝ちたい気持ちに満ちていると感じています」
「ポジションに関しては右のウイングハーフ、左のウイングハーフどちらでも好きです。ブラジル代表では、スコラーリ監督が据える2人のセントラルMFのうちのひとりとして起用されていますし、ラツィオではトップ下でもプレーしました。ただ、ウイングハーフが一番気に入っていますよ。攻守両方に参加して、ゴールも狙えるので」
「マッザーリ監督と話して、僕が最も好きなポジションについても伝えてあります。僕が14歳でサッカーを始めた頃は左サイドバックとしてプレーしていたくらいなので、殆どすべてのポジションをこなしているようなものです。とにかく、監督の要求に応じて、どのポジションでも喜んでやりますよ」
会見中、エルナネスは数年前にインテル移籍の話を持ちかけられたことについても述べた。「僕がまだブラジルにいて、複数の代理人がいた頃の話です。その中の代理人からインテルのオファーを差し出されて、それにサインしたのですが、その後どうなったのかは知りません。インテルがあらゆるタイトルを獲っていた時で、そこに自分が移籍できると思っていたのですが... 。今、ようやく入団できたことが嬉しいです」
「インテルに暖かく迎えてくれたスタッフと選手全員に感謝しています。すでにアットホームな感じですよ。僕は今28ですが、これまでの人生では常に決めた目標を達成してきました。時にはちょっと時間がかかったこともありますが、最終的に本当に望んでいるものを確実に獲得できたのです。人間というのはせっかちで欲張りですが、僕は神がすべてを管理してくれていると信じています。だから、焦ることはないですね。(インテル入りに関しては)今が最適の時なのです。例えば、今はイタリア語が喋れますが、当時はまったく分からなかったのでね... 。小さなことかも知れませんが、こういったものの積み重ねが大事なのです」
先日、スタンド観戦したユヴェントス戦について感想を聞かれたエルナネスは、次のように答えた。「2つのポジティブなことが印象的でした。ひとつは、インテルの選手陣のクオリティの高さです。これは非常に気に入りましたね。ふたつ目は、インテルが攻撃を仕掛ける際はあのユヴェントスでさえ、前線の選手が下がって全員で守っていた光景です。これは、インテルがリスペクトされている、恐れられているということの象徴に見えましたね。僕としては、勝ちたい気持ちに満ちています。みんなで力を合わせて、サッカーで最も重要なことである結果を出すようにできると信じています。僕の決意を加えて、チームメートに手を貸していきたいと思っています」
「サン・シーロについてですか? 初めて足を踏み入れた時は、まだイタリアに来たてでこちらのスタジアムに慣れつつある時期でした。初印象はものすごかったですよ。その美しさと、世界最強のカンピオーネたちがこのピッチに上がったんだという思いに圧倒されそうになりました。でも、選手というのはそういった感情も支配できるようにならないといけませんからね」
インテルの冬場メルカートでの唯一のビッグ補強だっただけに、重大な責任を感じているのではないかと聞かれたエルナネスは、こう語った。「僕は普段から責任感の強い性格です。僕の獲得はクラブにとって大きな投資だったことは把握しています。まず、この大いなる信頼に対して感謝の意を表したいですね。これだけの額を費やしたというのは、それだけ信頼があることを意味するわけですから。僕としては、自分にできることをやることに集中するだけです。全力で練習に打ち込んで、新しいことを学んで常に向上していくようにします。これが、僕の責任です」
会見中、同席したピエロ・アウシリオSDはこう話した。「インテルが以前からエルナネスに興味を示していたということは、我々がどれだけ彼の獲得を望み続けてきたかを物語っています。単なる案というより、夢だったのです。それを今、実現させることができたのです。決して簡単なオペレーションではありませんでした。何せ、ラツィオは非常に重要な選手を手放すことになったわけですからね。インテルはここ10年間で誰よりも勝利を手にしたチームです。今、急に何もかも消えてしまったと思うことはできません。これまでのサイクルは数々のタイトルとトッププレーヤーをもたらしました。今、我々は新たなスタートを切っているところです。強力なインテルを作り上げる気持ちに満ちています」
引き続き、エルナネスは次のように付け加えた。「僕がインテルの最も尊重する面と言えば、ひとつは1回もセリエBに降格していないことです。これは、インテルが結果を得るために何をすべきか把握している真面目なクラブであることの表れです。もうひとつは、インテルが数年前にイタリアサッカーを揺るがしたスキャンダルとは一切無関係であるという点です。僕は常に誠実であることを心がける人間なので、これは喜ばしい事実です。こういうクラブの一員であることは、僕の道徳心をますます強めてくれます」
「子供の頃の僕は、常にボールと一緒だったのです。寝る時も、バスで練習に通う時もね。ある日、教会で自分の最も大きな夢について書けと言われて、僕は思わず『サッカー選手になること』と書きました。16歳の時でしたが、それから僕の目標は選手になることだったのです。今日、その夢が一段とリアルになるのです。この喜びを説明するための言葉が見つからないくらいです」
「今回の移籍について、スコラーリ代表監督と話したかって? まだです。インテルでプレーすることが有利なのは確かだと思いますね。これは僕にとって重要な移籍ですし、一段ステップアップしたわけです。ワールドカップに向けても大事なことだと思っています」
最後に、過去のインテルのカンピオーネで最も気に入っている選手は誰かと聞かれた“プロフェータ”(エルナネスのニックネーム、“預言者”の意味) は、次のように答えた。「まずロナウドですね。彼はサッカー史上最強選手トップ3に入る存在だと思っています。あと、左利きのレコ―バも大好きでした。彼は別次元の才能を持った選手でしたし、非常に印象に残っています」
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