マッザーリ:「何よりもチームが大事」

「トヒル会長がチーム管理を重視しているのが気に入った。チームが機能してこそ個々の選手も向上できる」

[アッピアーノ・ジェンティーレ] ボローニャ戦前日会見で、エリック・トヒル会長について感想を聞かれたヴァルテル・マッザーリ監督は、こう述べた。「とても良い印象を受けましたね。私のことは何でも知っていましたし、仕事を評価されるのは喜ばしいことです。とは言え、私と私のスタッフ、そしてクラブが与えてくれたスタッフは外部のことはシャットアウトしてピッチに集中するようにしています。明日の試合にしてもそうです」

「トヒル会長が言うことで特に気に入ったのが、チームの管理を重視している点です。今いるメンバー、これから加わるメンバーにとって共通のガイドラインを与えることとかね。チームがしっかり機能していれば個々の選手も向上するのであって、その逆ではないのです。何もかも、チームのニーズを基準としてやるべきなのです。新しいオーナーの考え方は、私の考え方と一致していますね」

特定の選手の状態に関する質問には、マッザーリは次のように答えた。「カンパニャーロ? スタミナがどれくらいあるかを見て判断しないといけません。練習と試合のリズムは違うのでね。今日の練習でミニゲームもやるので、それから決めるつもりです。筋肉に負担をかけるトレーニングも予定しているので、状態がより明らかになると思います。ミリート、サムエル、イカルディ? ミリートは良くなっていますが、まだ復帰の日程は立てない方が良いですね。まだチームとの全体練習に合流していませんし、もう少し時間がかかることと思います。サムエルは毎日毎日状態をチェックしていますが、非常に長引くケガではないはずです。イカルディは手術後の回復の時間を見なくてはいけないので、リハビリプログラムをやっているものの、いつ復帰できるかは私には分かりません。カンパニャーロは2ヶ月間のブランク明けだし、アンドレオッリは今季10分しかプレーしていない? 確かに、2人とも90分間持つコンディションではないので、多分どちらか1人が先発、もう1人が途中交代で入るということになるでしょう」

パラシオの背後でプレーするのはグアリンが最も適切な選択なのか? と聞かれたマッザーリはこう話した。「どうですかね。コヴァチッチも伸びてきているし、何せ11人でプレーするものですから。チームはしっかりとした方針に沿ってプレーしていて、相手の予測にはまらないサッカーを繰り広げています。全体的に向上していますよ。アルバレスはトレクアルティスタ以外にウィングハーフとしてプレーできるし、コヴァチッチだって特徴は違うにしても同じことができます。対戦相手によって判断するというのもありますね。重要なのは、選手たちがピッチに上がったら何をすべきか分かっていることなのです。明日に関しては、今日の練習の様子によって最適な決断を取りたいと思っています」

トヒル会長が2016年のミラノで開催されるチャンピオンズリーグ決勝を目標に考えていると発言したことについて、マッザーリはこうコメントした。「それなりの投資をするのなら、なくはないと思いますよ。宣言した目標を達成するには、それに見合った強化で競争力をしっかりと高めることが必要ですからね。このチームには何が必要なのかって? まず重要なのはプレーのアイデンティティと明解なビジョンを持つことです。これを土台に、クラブ幹部と相談して常に向上を計画することが大事です。こなすべき試合数に適した人数の選手陣を持つことも欠かせません。私の経験、クラブの経験に基づいてピンポイントの補強をしていくのです。そうやって成長するしかないですね。2016年のチャンピオンズリーグ決勝を目指すに当たって、これからのメルカートについてブランカTDとアウシリオSDと話し合ったかって? こういった質問は彼らに直接してください。トヒル会長との話でも出てきたことですが、これからは各々の管轄を一段と意識していくべきなのです。これは、クラブ組織が成功するための秘訣です。メルカートに関する予算などは、クラブが決めるものです。私は、希望のリストを手渡すだけですね(笑)。私が信頼するスカウトが2〜3人いて、常に要求に合った選手をチェックしているのです。我々はクラブにその選手たちを推薦するわけですが、あとは予算やその他の要素に応じてクラブが検討するのです」

ユヴェントスがナポリを下したことによってカンピオナートの力関係が変わったのかという質問には「セリエAの面白さは、終わるまで分からないということです。両チームとも、シーズン最後まで良い結果を出していくための能力を持っているので」と話したマッザーリは、クリスマス前にナポリとミランと対戦することについては次のように述べた。「その結果によって、とりあえずこれまでのリーグでの戦いを総括できるというのはあります。シーズン前半戦を振り返ることで、現在地が分かりますからね。ナポリ戦とミラン戦は確かに、いろいろなことが浮き彫りになる試合になることでしょう。しかし、明日のボローニャ戦の次はホームゲームが2試合続きますが、我々が今後も大きな目標を狙いたいのなら、この2戦で良い結果を出すことが不可欠です。相手がビッグクラブだろうと弱小クラブだろうと、コンスタントに結果を出すことが大事なのです」

最後に、マッザーリはジョゼ・モウリーニョと比較されるのはどんな気持ちかと聞かれ、こう答えた。「歴史が示している通り、モウリーニョは偉大な指揮官です。私が彼に似ているという人がいるのは嬉しいですが、監督はひとりひとりがクリエーターなのです。みんな違うのです。私はセリエAで10年間やっていますが、良し悪しを含めて、これが私なのです。誰に比較されようと、恥じることはないですよ」


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