FCインテルナツィオナーレ理事会終了後のモラッティ会長の発言

会長はクラブ本部の外で待機していた報道関係者の質問に答えた

[ミラノ] FCインテルナツィオナーレ理事会を終えたマッシモ・モラッティ会長は、クラブ本部の外で待機していた報道関係者の質問に答えた。

会長、今回の理事会で何か重要なことが浮上しましたか?

「いいえ。昨シーズンの予算について、今シーズンに比べての差についての理事会だったので。あと、チームの調子についてざっくばらんに話したくらいですよ。補強計画やその他の件について話しましたが、満足の雰囲気でしたね。それだけです」

この週末にトヒル氏との話し合いが予定されているのですか?

「いいえ。ちなみに、私が出席する最後の理事会ではありませんでしたよ。先日のジェノア戦が、会長として私が観戦する最後の試合だという話がありましたけど、今日のが『最後の理事会になる』という記事も目にしましたからね。違います」

実際どういう状況なのか一般の人に説明するために、何か追加情報を提供していただけませんでしょうか?

「マスコミの皆さんはすでに十分説明していると思いますよ。テレビや新聞では、私自身も知らない情報が流れていますからね。人は好きなように解釈しても結構ですが、現時点では交渉が進行中で、この交渉がどういう結末になってもおかしくないというのが状況です。とは言え、我々と先方の間には尊敬意識があるし、お互いに好感を抱いているというのもあります。そのおかげで何もかもリラックスしたムードで行われているわけですが、はっきりとさせなくてはいけない重要な点がいくつかあるので、その辺が解決されなければすべて御破算になるということです」

会長とモラッティ家はインテル、そしてミラノの町と切っても切れない絆があると思われていた分、今の状況を不思議に感じている人もいますが?

「理論上、切っても切れないものなんて存在しないというのは別として、インテルに関して言えば私が何かしらの形で継続する可能性も大です。現在の話し合いは、二人の人間がすでに存在する組織をベースにより優れたものを作っていこうというものですからね。より良い方向に発展させようという考えを基に動くわけで、二人のうち一人が引き下がらなくてはいけないということではないのです」

マルコ・トロンケッティ・プロヴェーラが、会長はインテリスタへの思いやりが大きくて、彼らのためになる方向へ交渉を進めていると発言しましたが。

「この交渉に関しては、まず自分自身の利益はあまりないのですが、それはともかく、唯一重要なことはインテルが守られて積極的に発展する可能性が保証されることなのです。これが何よりも私が望んでいることですよ。そうでなかったら15年間会長をやらなかっただろうし、これだけ長続きすることはあり得なかったでしょう」

一方、トヒル氏はあなたみたいに“サポーター会長”ではないし、クラブに対して手を抜く部分があるのではないかと心配されているのですか?

「今さっき言った通りに、二人で経営していく可能性もあるわけですが、それは別としてサッカークラブの総責任者になったら“サポーター意識”が芽生えてくるものですよ。人々が何を求めているのかが分かってくるし、会長を務める責任の重大さを実感し始めて、とにかくクラブのために最善を尽くすようになるのです。従って、トヒル氏も同じような情熱が発生するのだと思っています。それに、我々は常にそこにいるわけですから」

3分の2を譲るという話に関しては?

「新聞に載っているだけのことで、3分の2とか3分の1とかの話はすべてガセネタです。そういう考え方ではなくて、どういう形で話を進めていくか今検討している最中なので」

つまり、株の配分の話は後回しということですか?

「その辺については、まだどうするか決まっていないので」

となると、交渉がまとまったとしたらモラッティ会長とトヒル氏が問題なく共存して、各々の任務を果たしながらより良いインテルを作っていくだろう、ということですか?

「それが実現できるかどうかトライしているところです。我々と先方が気さくで良好な関係を築いたということも当てにしてね。とにかく、こっちと向こうのどっちかにとって利益があるかということではなくて、とにかくインテルを中心に置いているのです。例えば子供が生まれる時は、父親のことや母親のことを優先させるのではなくて、子供が何よりも大事ではないですか。どうすれば子供にとって一番良いかと考えるわけでしょう。今、我々はそういったところを分かろうとしているのです」

時間的には、どれくらいで進展がありそうですか?

「分からないですね。毎回、一ヶ月ほど延期にしながら様子を見ていっているので」

つまり、急いではいないということですね。しかし会長はアメリカ訪問中に『交渉をいつまでも続けるわけにはいかない』と仰いました。でも、特に焦る必要はないということでしょうか?

「急いでいるかどうかの問題ではないのです。物事によりますからね。例え急いでいたとしても、物事はそれなりの時間を必要とするわけですから。あなた方は早くどういう結末になるか知りたくて仕方ないんでしょうけども、こういった件はそれぞれ、それなりの時間が必要なのですよ。従って、正確な日程は一切立てられません」

そう言えば、メルカートはあとわずかで終わります。先ほど、理事会で補強計画についても話されたと仰いましたが、何か土壇場での動きがあるのでしょうか?

「新しい動きはないと思いますよ。やり遂げたことについて話したのでね。計画通りの補強ができたと思っています。UEFAの条件もあって、従来のような大胆な獲得はないものの、理にかなった良いメルカートだったと思っています。まだ今のところ、ある程度の制限は超えられないのでね。土壇場でのビッグヒット?分からないですね。今のところ、そういったチャンスは訪れていないので」

会長、先ほどの話に戻りますと、トヒル・グループがどちらかというと商業面を受け持って、モラッティ一族がスポーツ面を中心的に担当する、という形式になるだろうと言えるのでしょうか?

「いいや、そういった形で分けるという話にはまったくなっていません。サッカークラブを手にして商業面だけしか権限がないとかあり得ないでしょう。私にしたって、スポーツ面を任されていても経済面がどうなっているのかまったく知らないなんて嫌ですよ。そういうことではなくて、将来のことを分かち合うというのがコンセプトなのです。子供が生まれる例をしましたが、これ以外に当てはまる例が思い浮かびません。片方の親が子供の健康のことだけに集中して、もう一人が違うことだけを担当するということはあり得ないでしょう。二人で一緒にすべての面をケアするわけです。子供の育成に何が望ましいか、全面的に親二人で検討していくわけです」

レオナルドはこのプロジェクトに含まれるのでしょうか?

「レオナルドがインテルに対して好感を抱いてくれているのは喜ばしいことです。私がレオナルドを尊敬しているというのも事実です。と同時に、これに関してはこれまで、ざっくばらんな会話ひとつなかったというのも事実です」

ペレイラはポルトへ戻る可能性があるのでしょうか?

「ブランカTDに聞いてください。本当に、私だって彼らに任せてる部分もあるので」

先日のジェノア戦はいかがでしたか?予想より良かったと言えるのでしょうか?

「試合結果がポジティブでしたが、まずこれだけでも嬉しいことですよ。前半はとにかく注意深い試合運びでしたね。マッザーリは初試合で失点を喫したくないというのがあったのでしょう。後半では、新加入選手が投入されたというのもあって、今シーズンのインテルはかなりのポテンシャルを持っていることが見られたと思います。若手のおかげでスピードも増すみたいですね。私はいずれにせよ、経験豊富な選手と若手の適切なコンビネーションがベストの道だと思いますが、その辺は監督が検討することなので」

すでにマッザーリの手腕が発揮されているのでしょうか?

「ええ、マッザーリはすごい情熱と責任感を込めてやっているので、すでにある程度の結果は出ていると言えますね」

 


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