ミラノ、レアーレ宮殿でエレーラとロッコに捧ぐ展覧会開催

60年代にインテルとミランを栄光に導いた2人の名将の人生を振り返る展覧会が5月24日にオープン

[ミラノ] 1963年5月23日、インテルはサン・シーロでアンジェロ・モラッティ会長時代初のスクデットを獲得し、その数日前、ミランはイタリアクラブ初のチャンピオンズカップ優勝をウェンブリーで果たした。それぞれのチームの指揮官、エレーニオ・エレーラとネレオ・ロッコの伝説が生まれたのだった。

“マーゴ”(魔術師)、“パロン”(親分)のニックネームで親しまれた2人の監督は、イタリアと世界のサッカーの流れに大きな変化をもたらしたのだった。あの1963年5月から始まって、エレーラはインテルを象徴する存在、ロッコはミランを語るに欠かせない人物となったが、それは両監督の技術面/戦術面での才能が時代を超えて絶大だったからだけではない。何よりも、彼らは圧倒的な個性の持ち主で、今の時代に貴重とされるようになった『コミュニケーション力』を持った男たちだったのである。

アルゼンチン出身のエレーラはモロッコやフランスでの生活を体験した国際人だった。貧乏な家庭に生まれ育ち、やがて大金持ちになった男は菜食主義でアルコールは避け、ヨガをやっていた。常に敬語を使い、上下関係を崩すことを絶対しなかった“マーゴ”は4カ国語を自由に操り、無数のノートにメモや戦術を書き込むことで知られていた。一方、トリエステ出身のロッコは地元の方言でしか喋らず、ロッカールームにホワイトボードが置かれることすら毛嫌いしていた。2人は言わば、人生とサッカーについて正反対の考えを持った人物だったわけだが、まったく異なる道を歩みながら、唯一の共通点である勝利を目指したのだった。

5月24日にミラノ市内の“Palazza Reale/レア−レ宮殿”でオープンする展覧会はこの2人の偉大な名将、エレーニオ・エレーラとネレオ・ロッコの人生、そのキャリアやバックグラウンド、ライバル関係と友情を振り返るもので、ミラノの60年代の栄光の雰囲気がぎっしりと詰まっている。

展覧会の公式サイト: www.mostramilaninter63.it

広報部



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