モラッティ:「我々の監督のことを思っているだけ」

「ケガがあまりにも多すぎたので、指揮官の出来具合についてクリアな評価を述べられない」

[ミラノ] マッシモ・モラッティ会長は“サラス”社の外部で待機していた報道関係者の質問に答えた。

会長、メルカートに関しては、再建を始めるには投資家の加入を待っているわけですよね...

「それは、あなた方の言うことです」

では、メルカートを完成させるためには誰かビッグネームを放出する必要があるのでしょうか?

「それは、メルカートをどのような形にしたいかによります。例えば、期待がかかる若手に賭けてチーム作りをして、今シーズンはケガが多かったためほとんど見ることができなかったチームを完成させるという傾向があります。もちろん、特に絶好のチャンスが訪れたりしたらそれなりに検討しますが、そうでなければ現在の戦力、現時点での主力選手がチームの骨組みになると思っています」

今のところ、傾向はコヴァチッチのような有能な若手に賭けることみたいですね。ハビエル・サネッティも(“サッカー界のジェントルマン”授賞式のスピーチで)そう言っていましたが。

「そうなったらいいですね(笑)」

昨日ルイス・スアレスが、元グランデ・インテル時代の選手で現在インテルでスカウトを務めていた人が大勢クビになったと言っていましたが?

「それはまったく関係ないことです。それはないです。彼らはその後30年間インテルに残ったわけですし、それはないですね。大勢がまだインテルにいるし、良い仕事をしてくれていると思っていますよ」

ここ数年で数々のトロフィーを手にしたため、会長は満腹だと言う人には、どう反論したいですか?会長はインテルのために、再び最前線に立つつもりはありますか?

「誰がそう言っているのか知りませんね。私が満腹の男に見えるわけがないでしょう(笑)。まったく満腹ではないし、勝っていたときも、正直言ってその次のことについて考えていましたしね。その場の歓喜はともかく、問題はその次の日に何ができるかなのですよ。現時点では、今日何ができるか、そして明日何ができるかが問題ですけどね。とにかく私は一切、満腹ではありません。それより、長続きするものを作って結果を出すことに集中しています」

結果といえば、モウリーニョに続いた監督はあまり良い結果は出していません。

「中には、良い仕事をした監督もいますよ。一概に言えないですね」

ストラマッチョーニ監督を続投させるというのは、彼自身の責任ではない部分もあると会長が認めているからでしょうか?

「以前、明解に私の考えであるものを表したつもりですが、ここで繰り返します。監督の出来具合をストレートでクリアに批評するには、ケガの数があまりにも多すぎました。敗戦があまりにも多かったので、それだけをとればネガティブな評価をするのは簡単です。経験不足というのもありますしね。しかし、これだけたくさんのケガが相次いだため、監督は極端に厳しい立場で指揮を執る展開になったのです。ネガティブな批評をすること自体も困難なくらいですよ」

往年に比べて、現時点ですでに選手5名の獲得が確実と言われています。サマーキャンプが始まる前に戦力が揃っていることもあり得るのでしょうか?

「いつだって、サマーキャンプに入る前に獲得と放出を済ませることを願っていますが、なんせ8月いっぱいメルカートがあるので、簡単なことではないですよ。だいたい、ちょっと特殊な獲得とかは8月末にありますからね。もちろん、我々としては、キャンプが始まる時点で監督とコーチたちに戦力がすべて揃ったチームを任せるようにしたいというのはあります」

メルカートで注目されているサミル・ハンダノヴィッチやフレディ・グアリンといった選手をキープすることが目標ですか?

「はい。決定的な仕事を見せてくれた選手ですからね、ハンダノヴィッチは特に。グアリンは良いポテンシャルを持った選手です。現在、最強の選手であるかのように思わせられますが、コンスタントなパフォーマンスを見せるようにするのが大事です。何はともあれ、さっきも言ったとおり、今シーズンは本当に全体的に厳しいシーズンだったので、特定のネガティブなことを見出すのも難しいくらいです。とにかく、グアリンはウチで最も将来性に期待を感じさせる選手のひとりです」

ケガ人がこれだけ相次いだのは単なる不運と解釈しているのでしょうか?それとも、この状況を生んだ理由について検討されているのでしょうか?

「それが当然ですよね。不運はあっても、ここまで酷くないでしょう。どんなケガでも、それなりの理由があるのです。今、理解しようとしているところです。単に不運だけだった、という結論になるのだったらそれはそれでいいですよ。人はみんな優秀で、誰もが良い仕事をやったという結論になりますからね」

世間ではマッツァーリの名前が挙げられていますが、 彼はインテルに相応しい監督なのでしょうか?

「仮定の話はしたくありません。今は、我々の監督のことを思っているだけですし、他の可能性については考えたくないです」

広報部



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