[ピンツォーロ] ファンで埋め尽くされたサン・ジャコモ広場で、またしても盛大なインテル祭りが繰り広げられた。今夜のステージで主役を務めたのは、サミュエル・エトオと長友佑都だった。
イベントが始まる瞬間まで、ステージに上がる選手2名が誰なのか発表されなかった。開始時間を待ちながら観衆は各選手に捧げる応援歌を唄い続け、21時が近づくに連れてカウントダウン合唱をスタートさせた。そして、ついに司会のロベルト・スカルピーニの隣にエトオと長友が登場した時、広場からは割れんばかりの大声援が上がった。
ユウトは日本式のお辞儀でファンに挨拶し、こう発言した。「今シーズン、僕らはすべてのタイトルを勝ち取ります。僕はインテルを愛してます!」。観衆は拍手大喝采とチャントで長友の宣言に答えた。エトオはまず、昨シーズンいっぱいで退団したマルコ・マテラッツィに対する感謝の意を表した。「マルコは僕にとってチームメートであるだけではなく、何よりも良き友でした。僕がバルセローナで問題を抱いている時、誰よりも先に彼が『インテルに来い』と声をかけてくれたのです。今、僕がこうしてインテルの一員であるのも、マテラッツィのおかげなのです」
エトオは、インテル・ヴィレッジで毎週開催されるミニ大会で優勝した少年から、8月6日のスーパーカップ(北京)に関する質問を受け、こう語った。「いい試合になると思うよ。僕らは勝つために北京に行く。しかし、一試合のことだけを思うより、ここ数年で僕らが勝利を手に出来たのは、みんなで力を合わせて戦ったからだということを忘れてはいけないね。今シーズンも同じように、みんなで一緒に頑張りたいと思います」
観客の少女から、インテルのユニフォームを初めて身に付けた時の気持ちはどうだったかと聞かれたエトオは「僕は数々の名誉あるユニフォームを着る幸運に恵まれたけど、インテルのシャツを着た瞬間、愛に満ちた歩みの始まりだと感じたんだ」と答え、「ファンのみなさんと会長の信頼は僕にとって、とても重要です。それに値する活躍を見せるために努力を惜しまないつもりです」と付け加えた。
あっという間に時間が過ぎ、イベントが終了に近づいたところで、子供ファンが長友に『日本語で”Forza Inter!”ってなんて言うの?』と聞く場面があった。ユウトがすかさず「ガンバレ・インテル!」と答えると、広場の大観衆がそれを合唱して大盛り上がり。“インターナショナル”なインテルに相応しい、最高のエンディングだった。