[クルージュ・ナポカ] 今夜、ネラッズーリはルーマニアでクルージュ相手にUEFAヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグを戦うが、この地はインテルにとって単なる遠征先の一国ではない。現にルーマニアは、インテルキャンパスが2000年から慈善プロジェクトを進めている、馴染み深い国なのだ。
ルーマニアの児童関連の最も深刻な問題は、子供が捨てられるケースが多いことである。インテルキャンパスがここで最初に行ったことは、孤児院の子供100人に、200個のボールと200枚のインテルのユニフォームを手渡すことだった。普段は社会から無視されがちの孤児たちは、このボールとユニフォームを地域の他の子供たちに配ることによって、周囲から評価されるようになり、差別を受けないようになった。
それ以来、ルーマニア各地のインテルキャンパスセンターでは、孤児院の子供たちは他の少年少女と一緒に活動を行っている。最初のころは、規律も愛情もない環境で育った孤児たちは集中力に欠けたり、他人との関係に問題を抱いていることなどが目立っていたが、活動を進めていくうちに状態は徐々に向上し、今では他の子供たちと変わらない。
現在、ルーマニア全国で計700人の少年少女がインテルキャンパスの活動に参加している。地元慈善組織“Inima Pentru Inima”とのコラボレーションで開設されたルムニク・ヴルチャ市、ブラソフ市、トゥルチェア市のセンターのほか、ここにきて新規のセンターが2つ設立された。ひとつはロマ系の子供たちを対象にしたスラティナ市のセンター(イタリアの非営利団体“Comunità Nuova”が協力)。もうひとつは、首都ブカレストでストリートチルドレンの支援を目的とするセンター(チャリティー財団“Fondazione Parada”が協力)。いずれも、インテルキャンパスの精神に基づいて、サッカー活動を通じて恵まれない子供たちの生活状況を少しでも改善させることを目標としている。
広報部