ブランカ:「勝てるチームは1日で作り上げられるものではない」

"Sky Sport 24"局独占インタビューでのインテルTDの発言、パート1

[アッピアーノ・ジェンティーレ] FCインテルナツィオナーレ・テクニカルディレクターのマルコ・ブランカは"Sky Sport 24"局の独占インタビューに応じ、聞き手のアンドレア・パヴェンティ記者の質問に答えた。

ブランカさんは昨夜のローマとの敗戦をどうとらえましたか?精神面で欠けている部分があるのでしょうか?

「いや、私は精神面で欠けていることはないと思います。逆に、前半15分でローマに先制されてからのインテルの気迫が非常に気に入りました。前半終了時点で、私はチームが見せた闘争心にとても満足していましたよ。その3日前のカップ戦でも負けたくない強い意志を見せましたしね。考慮すべき要素が様々ありますが、今のチームは以前に比べて大きく変わったし、特に中盤はまったく新しいのです。新加入のディフェンダーもいますよね。私は、ラノッキアも『新加入選手』として考えています。彼は昨シーズンはお休みのようなものでしたが、今季はその真価を見せています。攻撃陣も入れ替わりが多くて、とにかく全員が大きなポテンシャルを感じさせる新生チームです。選手のフィジカル面、メンタル面、テクニック面、そしてピッチでの動きを見ていると、私は個々にすごいポテンシャルを感じます。昨夜の後半は出だしはまあまあでしたが、我々としては避けることもできた失点を喫してしまいました。3日前の試合で精神的なエネルギーをかなり消耗していたので、ローマ戦では2回目のビハインドを挽回するための勢いが足りなかったというのもあります。しかし、新しい要素が多いという事実を考慮し、監督もクラブもしっかりとしたビジョンを持っていることを考えれば、適切なバランスを見出すため少しの時間をチームに与えるだけの問題だということが明らかです。結局、チームの良し悪しはこの"バランス"ですからね。もちろん、試合が終わった直後は勝ち点3を獲得できなかったことが悔しいばかりですが、一夜明けてからは、よりポジティブに物事を見ていくべきです。非常に期待を感じさせる兆しはあるのでね」

ようするに、忍耐力が必要だということですね。しかし、監督が浮き沈みの激しい出来具合を見せたとしても、クラブは忍耐強く見守っていくのでしょうか?若い監督にチームを任せる場合、少しして思い通りの結果が出なかったらクラブ側として何もかも御破算にしやすいということもありますが。

「外部の人から見れば、簡単に思えるだけのことです。我々としては、ルールがあるということを把握していますし、このルールというものは物事が良いときも、悪いときも受け入れなくてならないのです。精神的に強くなくてはいけません。我々は『プロ』と呼ばれるだけあって、並み外れの強さを見せなくてはいけないのです。クラブは監督に対して忍耐力を持つだけではなく、大きな信頼を抱いているのです。昨シーズン終盤で監督に寄せた大いなる信頼が、そのまま今季に続いています。我々は、監督の仕事というのは結果を生むのにそれなりの時間が必要であるということを良く理解しています。マンチーニの初年もそうでしたが、あのときも忍耐強く待つことが必要でした。でも、あのときだって大きな信頼があったのです。勝てるチームを1日で作り上げることはできません。当時も少しずつ向上していって、コッパイタリアという小さなタイトルから始まって偉大な目標を達成するようになったのです。今シーズンのインテルは、同じような状況ですよ。チームを一新したし、モチベーションが非常に高い選手がいるし、信頼を抱き続けて努力していくのです。忍耐力を持ってね」

今回のインテルのメルカートは、獲得した選手の質や人数からしてモウリーニョ時代以来で最も豊富な補強計画だったと言えます。今シーズン、どういう理由でこれが可能になったのでしょうか?やはり、クラブが監督を信頼しているからなのでしょうか?

「言い返すようで申し訳ないですが、 それは違いますよ。モウリーニョの初年、我々は6000万ユーロを上回る額を費やしたのです。2年目は、イブラヒモヴィッチの放出はいつも賛否両論を呼びますが、彼の移籍金の収入で出費をカバーして大胆な補強を行いました。問題は、それによって人件費が巨額のものとなったわけです。今シーズンは積極的に動いて、我々は人件費総額を約4000万ユーロ下げることに成功したのです。削減は決して気分の良いことではないですが、やらなくてはいけないことなのです。とにかく、我々はあの手この手を打って、物事をうまく嚙みあわせるようにしました。結局、大きなポテンシャルとモチベーションを誇る選手数人をインテルに連れてくることができたと確信しています」

カッサーノの獲得はすでにマンチーニ時代に可能だったと思われますが、今になって加入させたというのはどうしてですか?

「タイミングというものもあるし、そのときのチームの計画というのがありますからね。6〜8年前のインテルが求めていた選手のタイプというのがあったし、今のカッサーノは8年前のカッサーノとはまったく違うということもあり得ますしね。メルカートで動くには、タイミングが大事なのです。市場が始まる7月1日の時点で、100パーセントの確率、いや、75パーセントの確率があるというオペレーションはないのです。状況は毎日毎日変動していくので、チャンスが生まれたときにタイミングよく飛びつく能力が必要なのです。我々としては、今回のメルカートが与えてくれたチャンスを最大限に生かすことができたと思っています。おかげで満足いくポテンシャルを誇る戦力が獲得できました。これから、このポテンシャルが発揮されるように努力していくのです」

広報部



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