[ミラノ] インテルにとっては、ほろ苦い2012-13シーズン、ホーム初戦となった。“メアッツァ”でのローマ戦で1-3の敗戦を喫したのだ。今シーズンのセリエAにおける最年少監督のアンドレア・ストラマッチョーニと最年長監督ズデネク・ゼマンの初対決、前半は激しい攻防の末、フロレンツィとカッサーノのゴールで、1対1で終了。ローマは後半もアグレッシブにプレー。トッティのこの日2つ目のアシストでオスバルドがゴール。さらに、オスバルドのパスをマルキーニョが決めて勝利を決定付けた。
前半:セリエA第2節、インテル対ローマ戦、ストラマッチョーニ監督はDFラインの中央にシルベストレとラノッキア、右サイドにサネッティ、左サイドに長友を配した。中盤はグアリン、ガルガーノ、ペレイラ、ワントップにミリート、トップ下にカッサーノとスナイデルを据えて、ローマ戦に臨んだ。ちなみに、ペレイラにとってはセリエAデビューのゲームである。試合開始前、先日死去したマルティーニ枢機卿に1分間の黙祷が捧げられた。
キックオフ早々から激しい攻撃応酬。ローマは右サイドのデストロ、インテルは左サイドMFに入ったペレイラが積極的な攻めを展開した。序盤、“メアッツァ”に詰め掛けたインテリスタの拍手を浴びたのは長友。4分にはデストロがカウンター攻撃に完璧に対応してシュートを打たせず。その2分後には左サイドを駆け上がり積極的な攻めを仕掛けた。一方ローマは13分にオスバルドがインテルDFラインを抜け出たが、ラノッキアが上手く対応、インテルは事なきを得た。
そして、14分、ローマに先制ゴールが生まれる。トッティの左サイドからのクロスに、背後から走り込んだフロレンツィがフリーでヘッド、インテルのゴールネットを揺らした。ローマが0-1でリード。
15分、ミリートが相手DFラインの裏に抜け出したが、ステレケンブルグが間一髪ボールにタッチ、ローマは危機を脱した。この時、ステレケンブルグにファウルがあったように見えたが主審のベルゴンツィはファウルを取らず、納得の行かない判定だった。20分スナイデルがショートコーナーからのボールを強烈な右足シュート、GKが辛うじてパンチングで防ぐ。この時間帯は完全にインテルのペース。だが、ローマの高いディフェンスラインでオフサイドを取られるシーンが目立つ(30分間で4回のオフサイド)。中盤での激しい攻防で息詰まる展開となった。ローマのカウンターにインテルDF陣が適切に対応。29分、スナイデルが左サイドからアウトサイドでクロス、それにミリートがヘッドで合わせたが、GKが足でこれをセーブした。29分、ペレイラの激しいタックルでデ・ロッシが足の甲を痛め、負傷退場、代わってマルキーニョが入る。35分にはカッサーノのクロスにブルディッソのハンドがあったように見えたが、主審はこれも流した。リプレーを見る限り、ブルディッソは胸でブロックしていた。カッサーノは抗議したが、主審の判定は正しかったということ。38分、長友が見せ場を作った。ガルガーノからのパスを受けて左サイドからカットイン、強烈な右足シュートを放つが、ボールはほんのわずか枠を外れた。
0-1のまま終わると見られたロスタイムの1分、カッサーノが同点ゴールを決める。スナイデルのパスを受けたカッサーノが上手くボールをコントロール、カスタンをかわして右足でシュート。このボールがブルディッソの体に当たり、ファーサイドのポストに当たってからゴールイン。“ファンタントニオ”のインテル初ゴールでネラッズーリが試合を振り出しに戻した。
後半:ハーフタイム時のメンバー交代はなし。後半早々、ローマはアグレッシブに攻める。2分にはオスバルドがフリーでシュートしたが枠を捉えず。4分にはオスバルドのシュートをラノッキアがブロック。5分には、またしてもルーズボールをオスバルドがシュート。ローマの攻撃にインテルは守勢に追いやられた。ローマの攻めに対し、インテルがカウンターを狙うという展開。インテルは後半早々に疲れの見えたカッサーノに代えパラシオをピッチに送り出す。10分、入ったばかりのパラシオがピリスをかわし、グアリンにパスをフィード。グアリンがエリア内で左足シュートを打つが、カスタンに寄せられ、シュートは枠を外れた。さらに14分、またしてもグアリンが強烈なシュートを放つが、ステケレンブルグがパンチングで防ぐ。
そして、22分、再びトッティのパスからゴールが生まれることになる。トッティのDFライン背後を突くキラーパスを、オスバルドがワンタッチで浮かしてゴール、ローマが再びリードを奪う。
29分にはフロレンツィが決定的なシュートをミスしたが、その数分後、ダメ押し点とも言うべき3点目が生まれる。35分、オスバルドの背後からの浮き球に反応したマルキーニョが角度のないところから左足でシュート。これがネットを揺らしてローマにとって貴重な追加点となった。
ベルゴンツィ主審は3分間のロスタイムの後、試合終了の笛を吹いた。インテルにとって“メアッツァ”でのシーズン最初のゲームは悔しい敗戦となった。
インテル対ローマ 1−3
得点者:前半15分 フロレンツィ、46分 カッサーノ、後半22分 オスバルド、36分 マルキーニョ
インテル:12 カステッラッツィ;4 サネッティ、6 シルベストレ、23 ラノッキア、55 長友;14 グアリン、21
ガルガーノ(後半31分、7 コウチーニョ)、31 ペレイラ(後半21分、19 カンビアッソ);10 スナイデル、99 カッサーノ(後半6分、8
パラシオ);22 ミリート
控え選手:27 ベレツ、32 チンチッラ、25 サムエル、40 フアン・ジェズス、41 ダンカン、42 ジョナタン、88 リヴァヤ
監督:アンドレア・ストラマッチョーニ
ローマ:24 ステケレンブルグ;23 ピリス、29 ブルディッソ、5 カスタン、42 バルザレッティ(後半11分、11
タッデイ);77 タフツィディス、16 デ・ロッシ(前半32分、7 マルキーニョ)、48 フロレンツィ;22 デストロ(後半26分、8
ラメラ)、9 オスバルド、10 トッティ
控え選手:1 ロボンツ、55 スヴェドカウスカス、3 マルキーニョス、15 ピアニッチ、17 ロペス、26 タッロ、46 ロマニョーリ
監督:スデネク・ゼーマン
主審:マウロ・ベルゴンツィ(ジェノヴァ)
警告:前半16分 デストロ、33分 グアリン、後半2分 ラノッキア、20分 オスバルド、32分 ステケレンブルグ、46分 オスバルド
退場:46分 オスバルド
ロスタイム:前半3分、後半3分
観客:43,385人
広報部