[トリエステ] 19年ぶりのセリエAのゲーム開催となった"ネレオ・ロッコ"スタジアムでのカリアリ対インテル戦。ゲームは、カリアリのパンチを受けたインテルがすぐに殴り返すという展開になった。前半の5分にカリアリがアストーリの先制ゴールでリード。その1分後に、インテルはミリートのゴールで追いついた。そして後半の16分、カリアリがピニージャのゴールでリードを奪うが(ピニージャは過度のゴールパフォーマンスで2枚目のイエローカードをもらい退場)、その3分後、カンビアッソが同点ゴールを決めた。10人になったカリアリに対し、インテルは積極的な攻撃を仕掛けた。後半34分にはサラテのシュートが相手GKの見事なセービングで防がれる。さらに、ロスタイムに入ってのラストプレーで、パッツィーニのヘディングシュートがブロックされた後、そのこぼれ球にラノッキアが飛び込むという場面もあったが、ラノッキアのシュートはわずかに外れ、結局、決勝点を奪うことは出来ず、2-2の引き分けに終わった。
前半:トリエステの"ネレオ・ロッコ"スタジアムで行われるセリエA第31節のカリアリ対インテル戦、ジュリオ・セザルとルシオはカードの累積で欠場、マイコン、スナイデルはケガで欠場、ストラマッチョーニ監督は、右のサイドバックにサネッティ、左のサイドバックにキヴ、センターをラノッキアとサムエル、中盤はグアリン、スタンコヴィッチ、カンビアッソ、前線はサラテ、ミリート、フォルランのトリデンテで構成した。グアリンにとっては初のスタメン出場となった。一方、カリアリはアストーリが復帰。フィッカデンティ監督は、チアゴ・リベイロとピニージャの2トップの背後にコッスを据えてゲームに臨んだ。
キックオフ早々、サラテに絶好の先制機が訪れる。左サイドでボールを受けたサラテがカットインして右足のシュート。シュートは枠を捉えたが、相手GKのアガッツィがパンチング、辛うじてコーナーキックに逃げた。
5分、最初のコーナーキックから先制ゴールを奪ったのはホームのカリアリだった。コンティのCKをエリア中央でラノッキアとアストーリが競り合ったが、アストーリはオーバーヘッド気味に左足でシュートを決めた。
先制ゴールを許した1分後、インテルはすぐに追いつく。サラテからの左サイドからのパスをミリートがエリア中央でストップ、体を半転させて右足でシュート、アガッツィの背後のネットを揺らした。
17分には、ピニージャにあわやレッドカードという場面も。ピニージャは、平手で明らかにスタンコヴィッチを張り倒したが、レフェリーはイエローカードの提示に留めた。25分には、グアリンの絶妙なクロスにカンビアッソがヘッドで反応、シュートは枠を捉えたが、アガッツィが辛うじてパンチング、コーナーに逃げた。
カリアリはコッスが積極的に攻撃を仕掛けるが、サネッティとキヴがこれに対応する。36分にはキヴのコーナーキックをスタンコヴィッチがヘディングシュート。叩きつけたシュートはワンバウンドしてわずかにバーを越えた。その直後に、カリアリも反撃。ナインゴランが、カンビアッソとスタンコヴィッチをドリブルでかわし、強烈なミドルシュートを放つが、カステッラッツィが辛うじてパンチングで防ぐ。
43分には再び平手打ち。エリア周辺でコンティがフォルランの顔面に平手打ちを食らわしてインテルにフリーキックが与えられた。このFKをキヴがサインプレー。相手の壁に入っていたカンビアッソにグラウンダーのパスをフィードしたが、カンビアッソがボールをストップすることが出来ず、結局、シュートには至らなかった。前半は1-1で終了。
後半:ハーフタイム時でのメンバー交代はなし。カリアリがゲームの主導権を握る展開の中、最初に動いたのはストラマッチョーニ監督のほうだった。グアリンに代えてポーリをピッチに送りだしたが、ゲームのリズムを変えることは出来なかった。ピニージャが短い時間帯で2回もゴールに迫った後、16分、ついに、インテルのゴールを割ることになる。コンティの右サイドからのクロスにフリーでヘディング。地面を叩きつけるシュートにカステッラッツィは反応できず、
カリアリが再びリードを奪った。だが、ゴール直後、ピニージャは自軍のサポーターのそばに駆け寄り過度なゴールパフォーマンスをしたということで2枚目のイエローカードをもらう羽目に。そして、その3分後に、前半同様、インテルがすぐに追いつくことになる。
フォルランのクロスが、カニーニとエクダルに囲まれていたカンビアッソの足下にうまく収まり、カンビアッソは、これを左足のアウトサイドで相手ゴールに流し込んだ。
ゲーム終盤はエキサイティングなシーンの連続。コンティの強烈なシュートをカステッラッツィがセーブする場面。パッツィーニの飛込みに対して体を張って守ったアガッツィのプレー。さらに、33分には、途中から入っていたイバルボが、サムエル、ラノッキアの2人を絶妙なドリブルでかわすという個人プレーで観客を沸かした。
34分にはインテルに惜しいチャンスがあった。サラテが左サイドからカットイン、ファーポストを巻くようなシュートを放ったが、アガッツィは神がかりのパンチングでゴールを防いだ。さらに試合終了間際にインテルに決定的なチャンスが訪れた。オビのクロスにパッツィーニがヘッドで合わしたが、これが相手DFにブロックされ、そのこぼれ球に、ラノッキアが飛び込み、ゴール前1メートルの地点で、体を半転してボールをゴールに流し込もうとしたが、ボールはわずかに無情にも枠を外れた。結局、ゲームは2-2で終了。ネラッズーリは勝ち点1をゲットにするにとどまり、総勝ち点数は45ポイントとなった。
カリアリ対インテル 2-2
得点者:前半5分 アストーリ、6分 ミリート、後半16分 ピニージャ、19分 カンビアッソ
カリアリ:1 アガッツィ;14 ピザーノ、13 アストーリ、21 カニーニ、31 アゴスティーニ;20 エクダル(後半38分、24 ペリコ)、5 コンティ、4 ナインゴラン;7 コッス(後半41分、18 ネネ);19 チアーゴ・リベイロ(後半26分、23 イバルボ)、51 ピニージャ
控え選手:25 アヴラモフ、15 ボーヴィ、3 アリアウド、9 ラリヴェイ
監督:マッシモ・フィッカデンティ
インテル:12 カステッラッツィ;4 サネッティ、23 ラノッキア、25 サムエル、26 キヴ;14 グアリン(後半11分、18 ポーリ)、5 スタンコヴィッチ(後半38分、20 オビ)、19 カンビアッソ;28 サラテ、22 ミリート、9 フォルラン(後半32分、7 パッツィーニ)
控え選手:21 オルランドーニ、2 コルドバ、55 長友、17 パロンボ
監督:アンドレア・ストラマッチョーニ
主審:マルコ・グイーダ(トーレ・アヌンツィアータ)
警告:前半17分 ピニージャ、26分 スタンコヴィッチ、38分 サラテ、43分 コンティ、後半16分 ピニージャ、17分 コッス、26分 フォルラン
退場:後半16分 ピニージャ
ロスタイム:前半0分、後半3分
広報部