セリエA、インテル対カターニア:2ー2

前半にゴメスとイスコに得点を許すも、ネラッズーリはフォルランとミリートのゴールでドローに持ち込む

[ミラノ] インテルの団結力、決して諦めないという強い意識が、2点のリードを追いついての引き分けを可能にした。前半の45分はカターニアの0-2でのリードで終わった。20分にゴメス、38分にイスコが決めたもの。しかし、インテルは後半26分、ゴール嗅覚が蘇ったフォルランが長期に渡ったゼロ更新に終止符を打つゴールを決めて1点差に。さらに、35分、フォルランは左サイドから逆サイドのミリートにパス。ミリートがこれを強烈な右足で決めてゲームを引き分けに持ち込んだ。

前半:ホームでのカターニア戦、ラニエリ監督はDFラインの中央をルシオ、サムエルのコンビ、右サイドに長友、左サイドにサネッティを据えた。中盤の底にはダブルボランチとしてパロンボとカンビアッソ、右サイドにファラオーニ、左サイドにフォルラン、2トップはミリート、パッツィーニで構成した。マイコンは招集されていたが、マルセイユ戦で痛めた膝がまだ本調子でないということでスタンドからの観戦となった。
試合開始直後、積極的な攻めを見せたのはフォルランだった。5分には右足でのミドルシュートを試みたが枠を大きく外した。10分には、コーナーキックからのボールをグラウンダーのシュートを打ったが、相手GKカリーソに阻まれる。
13分にはローディがゴール前のこぼれ球から強烈なシュートを放ったが、ジュリオ・セザルがこれをセーブ。その直後、またしてもフォルランが相手ゴールを攻める。ルシオのパスを受けたフォルランは左足で強烈なシュートを打つが、カリーソが一端こぼすが、すぐにキャッチし事なきを得る。
前半の途中からカターニアがゲームを支配し始める。そして、20分、カターニアに先制ゴールが生まれる。左サイドでオフサイドぎりぎり(サムエルがラインに残っていた)でゴメスが飛び出る。長友が下がってゴメスを追ったが、ゴメスは右に切り返して長友をかわし強烈な右足シュートを決めた。ゴメスは23分にもベルヘッシオのパスからシュートを放つが、ルシオが辛うじてコーナーに逃げる。24分にはミリートへのパスをスポッリが腹と腕で止めたかのように見え、“ジュゼッペ”のファンはハンドを指摘したが、主審のチェーリはプレーを流した。37分にはカターニアに決定的なチャンス。アルミロンの縦パスにオフサイドぎりぎりで抜け出たバリエントスがジュリオ・セザルと1対1になったが、シュートは枠を外れた。絶好機を逸したカターニアだったが、2点目がすぐに訪れる。アルミロンからゴメスにパス。ゴメスはリターンパスをマルケーゼに。さらにマルケーゼのクロスをイスコが決めたもの。最後は長友が必死にゴールライン上でのクリアを試みたが、追いつかなかった。ラストパスは明らかにオフサイド。インテルにとっては納得の行かない失点となった。副審の技量の無さが嘆かれるシーンだった。

後半:ハーフタイム時にインテルサイドに交代があった。ファラオーニがアウトでスナイデルがイン。前半右サイドでプレーした長友は左サイドに、左サイドのサネッティが右に回った。
9分にインテルにチャンス。フリーキックからのボールをミリートがヘッドで合わせたが、オフサイドと判定された。だが、オフサイドポジションにあったのはルシオ、これも疑問が残る判定だった。
10分には、ジュリオ・セザルの好プレーが3点目の失点を防ぐ。ドリブルでインテルDFラインの裏に抜け出たゴメスを、タイミングの良い飛び出しでブロックした。こぼれたボールをバリエントスがチップキックでシュートを狙うが、枠を外れた。攻撃の手を緩めぬカターニアは、14分、ローディのクロスにモッタがヘッドで合わせるが、わずかに枠を外れた。
カターニアの攻勢に対して、ラニエリは思い切った手を打つ。中盤の底のボランチ2枚を一度に交代させた。カンビアッソ、パロンボが退いてポーリとオビが入った。この交代をきっかけにしてインテルの反撃が始まる。20分にはフォルランのコーナーキックにミリートがヘッドで合わせたが、カリーソが辛うじてセーブした。
26分、1ヶ月間に及んだゴールなしの日々に終わりを告げる瞬間がついにやって来た。左サイドでスナイデルのパスを胸で受けたフォルランは、モッタをドリブルでかわし、狭い角度から強烈なシュートを放った。フォルランの強烈なシュートをカリーソが弾き、そのボールがゴールに吸い込まれていった。インテルにとっては相手GKのミスとも言えるラッキーなゴールだった。
フォルランの追撃弾と同時にインテルは攻撃のリズムを高めていった。追いつくために必死の攻撃を仕掛けるインテルに再びチャンスが訪れる。今度はフォルラン、ミリートのコンビネーションが見せてくれた。フォルランが左サイドからグラウンダーのパスを右サイドのミリートに通す。ミリートはドリブルで前進、強烈な右足のシュートでファーサイドのネットを揺さぶった。ゲームは2-2、振り出しに戻ったが、勝ち点が欲しいインテルは波状攻撃を仕掛ける。39分にはパッツィーニがゴール前で、フリーでシュートを打つが、カリーソに止められる。前がかりになったインテルにとって、次の瞬間、凍りつくようなシーンがあった。40分、セイムールがインテルDFの裏に抜け出てジュリオ・セザルと1対1になったが、セイムールは完全なキックミス。ボールは枠を外れて、インテルは事なきを得た。ロスタイムに入ってからは両チームにチャンスがあった。45分にはエバグアの左足シュートをジュリオ・セザルがナイスセーブ。一方、インテルは、その直後に、絶好のチャンス。オビのクロスを、ゴール前2メートルの地点にいたパッツィーニが胸でストップ、右足のアウトサイドでゴールに流し込もうとしたが、カリーソにブロックされてしまった。さらに、46分にはフォルランがミドルシュートを試みたが、ボールは枠を外れた。3分間のロスタイムの後、ゲームは2-2で終了した。今のインテルは一歩づつ前進するしかない。この日のゲームで大きな前進をしたとは言えない。だが、前に進んだことは確かだ。インテルは、引き分けでの勝ち点1を加えて、総勝ち点を37に伸ばした。


インテル対カターニア 2ー2
得点者:
前半20分 ゴメス、38分 イスコ、後半26分 フォルラン、35分 ミリート

インテル:1 ジュリオ・セザル;55 長友、6 ルシオ、25 サムエル、4 サネッティ;37 ファラオーニ(後半1分、10 スナイデル)、17 パロンボ(後半16分、20 オビ)、19 カンビアッソ(後半16分、18 ポーリ)、9 フォルラン;22 ミリート、7 パッツィーニ
控え選手:12 カステッラッツィ、2 コルドバ、28 サラテ、40 ジュアン・ジェズス
監督:クラウディオ・ラニエリ

カターニア:20 カリーソ;11 モッタ、6 レグロッターリエ、3 スポッリ、12 マルケーゼ;13 イスコ、10 ローディ、4 アルミロン;17 ゴメス(後半42分、16 ジャマ)、18 ベルヘッシオ(後半24分、22 エバグア)、28 バリエントス(後半31分、8 セイムール)
控え選手:1 コシツキー、14 ベッルッシ、19 リッキウティ、33 カプアーノ
監督:ヴィンチェンツォ・モンテッラ

主審:ドメニコ・チェーリ(バーリ)
警告:前半35分 イスコ、後半30分 スナイデル
ロスタイム:前半0分、後半3分
観客:28,970人

広報部


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